新しいライフスタイルにおける防犯・設備の変化
コロナ禍が落ち着いても以前のような生活には戻らず「アフターコロナ」「Withコロナ」の言葉に象徴されるように、そこで経験した知恵や工夫が活かされたライフスタイルが定着し、継承していくのではないでしょうか。
今回は防犯においてはどう変容しているかにフォーカスしてみたいと思います。
オフィスや商業施設(店舗)を構える企業やオーナーは、休業も然ることながら従業員やスタッフをリモートワークや在宅勤務にしたり、ソーシャルディスタンスやなるべく物に「触れない」対策が求められたと思います。しかし、それにより人の目の監視が少なくなっているのではないでしょうか。とくにオフィスや商業施設(店舗)では不特定多数の人が出入りします。「いつ、だれが、どこで」がより不明瞭になり、防犯(セキュリティ)観点からもそこをどうクリアするのかが課題の一つだと思います。
例えば、入退室管理システムの場合、入退記録データにより「いつ、だれが、どこで」を把握することが可能です。物理的な鍵に代わる「認証」により、触れずに施錠・解錠が制御できるため省人化や無人化などシステム運用で対応可能になります。
また、カード式や顔認証などの生体認証、手かざしセンサーなど触れない認証方式が多様なため、課題をクリアするための手段が豊富なことも特徴的です。
加えて、目の監視でいえば防犯カメラも挙げられます。コロナ禍に乗じた犯罪に関して警視庁や各自治体も注意喚起をしているため、防犯カメラを設置することで犯罪に対する抑止にも繋がり、防犯対策の一つとして有効です。
オフィスや商業施設(店舗)では、行き交う人々も多く、今後の安心・安全も念頭に入れると、このようなシステムの活用や検討もより必要になると思います。
非接触というワードも目にすることが多くなったと思います。すごく身近なものですと、お店にある非接触型の体温計が挙げられるでしょうか。集合住宅やビル内でも非接触が見られるようになったと思います。例えば、来訪者との接触やインターホン集合機、共用設備における鍵やドアなどです。また、宅配ボックスもその利便性も相まって非接触に有効活用された一つではないでしょうか。
非接触でイメージしやすいのは、リーダーにキーをかざすと施錠・解錠が制御できるタイプの鍵です。代表的なものだと鍵のヘッド部分にICチップが埋め込まれたものやカードタイプがあります。これらは物理的な鍵の操作を必要せず、よくエントランスや会議室などの共用部、住宅だと玄関ドアの錠前に見られます。また鞄に鍵を入れた状態でドアのそばを通ると解錠されるものもあり、その利便性は大きく向上しています。
生体認証で制御するタイプもあります。代表的されるのは顔認証です。
あらかじめ登録されたデータと本人の顔を照合して認証することで解錠できるというものです。同時に体温を測定機能が備わったものあり、これは特に企業やオフィスビルでも多く見られます。
また、スマートフォンなどのデバイスを用いて、錠前の施錠状態の確認や施開錠ができるスマートロックというものも普及しています。新しいライフスタイルにおいてはこのような「認証」が常態化していくことが予想されます。
それら設備を整えた物件は、セキュリティの向上はもちろん、安全・安心な暮らしを提供できたり、その物件価値や資産価値の向上に繋がるのではないでしょうか。
このように新しいライフスタイルはいつの間にか常態化され、防犯においても新たなテクノロジーによって、より安全で安心な暮らしに活用されていくことと思います。
これまでに挙げたシステムは専門技術が求められるため、検討している方は信頼できるプロに相談するようにしましょう。利用シーンや用途、設置場所などのポイントをおさえておくとスムーズです。